フヒねむのブログ

ねむくて仕方がない日々の記録を残せたらいいな、と思っています

【漫画感想】「とんがり帽子のアトリエ」 1巻

とんがり帽子のアトリエ(1) (モーニング KC)

小さな村の少女・ココは、昔から魔法使いにあこがれを抱いていた。だが、生まれた時から魔法を使えない人は魔法使いになれないし、魔法をかける瞬間を見てはならない……。そのため、魔法使いになる夢は諦めていた。だが、ある日、村を訪れた魔法使い・キーフリーが魔法を使うところを見てしまい……。これは少女に訪れた、絶望と希望の物語。

Amazon内容紹介より

感想を書こう書こうとして半年ほど積んでしまっていましたが、2巻も発売間近になったので書くことにしました。2017年上半期に大きく話題になった漫画の1つに挙げられるのではないでしょうか。それだからこそ、感想を書く時期を逃してしまい書きにくくなってしまった訳ですけれども…。感想は書くのであれば、読んだ後すぐに書くが基本だな、と改めて思います。


さて「とんがり帽子のアトリエ」 1巻です。少しレトロな雰囲気のある漫画だと思います。どちらかと言うと自分があまり積極的に読まないタイプの漫画であるとも言えますね。今回読んでみたのは試し読み出来た1話がとても美しく感じられたからです。主人公であるココが魔法に憧れるキラキラとしたところがとても強く感じられて魅力的でした。キラキラしている物事に苦手意識が強い自分としては、こう感じること自体が珍しいことだと思います。

上でレトロな雰囲気があると書きましたが、それはどこかで読んだことのあるような感覚と安心感を同時に与えると思います。それがどちら側に振れるかは読む方によっても違うとは思いますが、個人的にはギリギリ安心感側が強かったかな、と思いますね。また、割と主人公ココの顔芸のようなギャグ表現の表情が多用されていますけれども、自分はもっとシリアス一本で良かったのでは…と思ってしまいました。正直、美しい絵が台無しになる一歩手前のような…もったいないと感じました。

それはまたお話から重厚感を失わせる結果にもなっているようにも思います。ココが本格的に魔法使いを目指すようになる理由は、かなりの強い想いが必要になりそうな場面ではあるのですが、そのシーンに続くココの振る舞いからは、お話冒頭の単に魔法に憧れていた少女、という姿との違いが見受けられませんでした。あまりに鬱々としたお話にする必要もないとは思いますけれども、もう少ししっかりと思い悩む姿を焼き付けさせて欲しかったな、と。ちなみに個人的にはキラキラとした魔法を鬱々とした少女が目的を達成するために学び、使うというお話はアリだったのではないかなあ、と思ってしまいました。


またお話としては、全編フルカラーで絵本のようなテイストの方が良さが活きたのではないかな、と読んでいて思いました。それこそココが魔法を使うシーンが試し読みでのカラーページのように色付きで表現されていたら、それだけでかなり読みたくなると思いますし、お話を読むだけでなく絵を眺める喜びみたいなものも別に生まれそうな気がします。絵は間違いなく素晴らしいと感じましたからね。


そんな訳で「とんがり帽子のアトリエ」 1巻は、美しい絵が魅力的な反面、お話にもう少しパワーが欲しかったかな、と思うような内容でした。絵の美しさは間違いないとの印象から、白浜鴎氏の前作である「エニデヴィ」を読みたくなりましたね。