フヒねむのブログ

ねむくて仕方がない日々の記録を残せたらいいな、と思っています

活字本

【読書感想】「レモンケーキの独特なさびしさ」

「種明かしをするわけにはいかないので、ここではただ、この本を書いているあいだ、感じやすい(sensitiveである)とはどういうことかについてたくさん考えていた、とだけいっておきましょう」――エイミー・ベンダー9歳の誕生日、母がはりきって作ってくれたレ…

【読書感想】「ドキュメント 女子割礼」

女子割礼/女子性器切除という風習がある。アフリカ大陸を中心に、成人に達したあかしとして女性外性器の一部またはほとんどを切除したり縫合するものだ。この風習が根づいている国々ではじつに90%以上の女性が割礼を受けている。割礼の際の激しい苦痛はもち…

【読書感想】「通貨の日本史」

中国からの輸入銭に頼った中世、石見銀山の「シルバーラッシュ」が世界経済を動かした戦国時代、デフレ対策に奔走した江戸の改革者たち、植民地の通貨政策…… 七世紀に無文銀銭が登場してから現在に至るまで、通貨をめぐる歴史は現代にも通じるエピソードに事…

【読書感想】「鼻行類―新しく発見された哺乳類の構造と生活」

1941年、日本軍収容所から脱走した一人の捕虜が漂着したハイアイアイ群島。そこでは鼻で歩く一群の哺乳類=鼻行類が独自の進化を遂げていた―。多くの動物学者に衝撃を与え、世間を騒がせた驚くべき鼻行類の観察記録。Amazon内容紹介より 随分と長いこと読みた…

【読書感想】「カツラ美容室別室」

こんな感じは、恋の始まりに似ている。しかし、きっと、実際は違う。 カツラをかぶる店長・桂孝蔵の美容院で出会った、淳之介とエリ、梅田さんたちの交流のゆくえは? 大人の事情、大人の友情に迫る。Amazon内容紹介より 初出は2007年となっているので、もう1…

【読書感想】「幕末武士の失業と再就職」

騒動は、安政二年六月の夏にはじまった。田辺に居住する紀州藩横須賀組一統に対し、紀州家から支藩安藤家への支配替の通達が届けられた。横須賀組二十二家はこれを拒み、家康以来の徳川直臣の家柄である証拠書類をもって安藤策と執拗に通達撤回の運動を行な…

【読書感想】「オリーヴ・キタリッジの生活」

すべての人生が、いとしく、切ない。ピュリッツァー賞を受賞した珠玉の連作短篇集。アメリカ北東部の小さな港町クロズビー。一見静かな町の暮らしだが、そこに生きる人々の心では、まれに嵐も吹き荒れて、生々しい傷跡を残す――。 穏やかな中年男性が、息苦し…

【読書感想】「母ではなくて、親になる」

“母”になるのは、やめた!妻は作家で、夫は町の書店員。妊活、健診、保育園落選…。赤ん坊が1歳になるまでの親と子の驚きの毎日。全く新しい出産・子育てエッセイ。Amazon内容紹介より 「かわいい夫」を読んで感想文を書いた2ヶ月後には本書が発売になったので…

【読書感想】「中世ヨーロッパの城の生活」

牢固とまた堂々と風格を漂わせ、聳える城。西欧中世、要塞のような城が陸続と建造されていった。城作りはいついかなる理由で始まったのだろうか。城の内外ではどのような生活が営まれていたのだろうか。ウェールズ東南端の古城チェプストー城を例に挙げ、年…

【読書感想】「ニキの屈辱」

憧れの人気写真家ニキのアシスタントになったオレ。絶えず命令口調の傲慢な彼女に、オレは公私ともに振り回される。だがオレは一歳年下のニキとつきあうことになる。そして仕事の顔とは全く別の、恋に不器用なニキを知ることになって…格差恋愛に揺れる二人を…

【読書感想】「トウガラシの世界史」

比類ない辛さが魅力のトウガラシ。原産地の中南米からヨーロッパに伝わった当初は「食べると死ぬ」とまで言われた。だが、わずか五百年のうちに全世界の人々を魅了するに至った。ピーマンやパプリカもトウガラシから生まれた。アンデスの多様な野生トウガラ…

【読書感想】「パスタでたどるイタリア史」

「パスタを食べることでイタリア人はイタリア人であることを自覚する」―。地域色の強いイタリアで、人々の心を結ぶ力をもつパスタ。この国民食は、いつ、どのように成立したのでしょう。古代ローマのパスタの原型から、アラブ人が伝えた乾燥パスタ、大航海時…

【読書感想】「中世ヨーロッパの農村の生活」

中世ヨーロッパ全人口の九割以上は農村に生きた。村で働き、結婚し、エールを飲み、あるいは罪を犯し、教会へ行き、子をなし、病気になり、死んでいった。舞台は十三世紀後半イングランドの農村、エルトン。飢饉や黒死病、修道院解散や囲い込みに苦しみなが…

【読書感想】「アイヌと縄文」

アイヌこそが縄文人の正統な末裔であることが、最近のさまざまな研究や調査で明らかになっている。平地人となることを拒否し、北海道という山中にとどまって縄文の習俗を最後まで守り通したアイヌの人びと、その文化を見ていけば、日本列島人の原郷の思想が…

【読書感想】「アイヌ学入門」

アイヌと聞くと、北海道の大自然の中で自然と共生し、太古以来の平和でエコロジカルな生活を送っていた民族というのが一般的なイメージでしょう。 しかし、これは歴史的事実を無視した全くの誤解に過ぎません。例えば中国が元の王朝だった時代、元朝は現在の…

【読書感想】「男と点と線」

妻の離婚資金でクアラルンプールに暮す老夫婦、男友達と卒業旅行でパリへ行く女子大生、上海出張に戸惑う32歳の会社員、東京で水族館デートをする高校生カップル、幼馴染にNYに誘われた42歳の独身男、彼氏にドタキャンされた友人と世界最南端の町へ行く28歳…

【読書感想】「砂の魔術師アリジゴク―進化する捕食行動」

アリジゴク(蟻地獄)はウスバカゲロウ類の幼虫だ。砂の中にすり鉢状の巣を掘って、餌が落ち込んでくるのをひたすら待つ―そんなイメージで調査を始めた著者は、多種多様なアリジゴクに触れるうちにその魅力から逃れられなくなる。巣穴を掘るのは実は少数派であ…

【読書感想】「魔女とカルトのドイツ史」

魔女狩りとホロコーストの連続性とは? ヒトラー・カルトは、キリスト教とゲルマン文化の確執から誕生した!異端狩り、ユダヤ人狩りや魔女狩りの悲劇は、中世から現代にいたるまで、なぜ何度も繰り返されたのか? その真相をカルト発生の観点から読み解く。Amaz…

【読書感想】「「『ジューシー』ってなんですか?」」

25歳の広田と岸、佐々木、26歳の別所、27歳の魚住と津留崎。6人は、大きな会社の中の小さな班「夕日テレビ班」で毎日深夜まで地味な仕事をしている(ちなみに非正社員が3名、正社員が3名)。恋人でも友達でもない、立場も微妙に違う、けれど同じ職場の同僚とし…

【読書感想】「感染症は世界史を動かす」

微小な細菌やウイルスなどの病原体が、そのときの政治や社会に与えた影響について、私たちの認識はどこかあやふやである。たとえば中世ヨーロッパに壊滅的な打撃を与えたペストについても、なぜ始まり、どのように終わったかについて、はっきりした結論が得…

【読書感想】「世界史を変えた薬」

医薬品というものは、どうにも不思議な代物だ。老若男女を問わず、誰もが薬のお世話になっているにもかかわらず、薬について詳しいことはほとんど何も知られていないに等しい。口から飲み込んだ小さな錠剤が、どのようにして患部に届いて痛みや炎症を鎮める…

【読書感想】「かわいい夫」

日々の暮らし。父との死別。流産。ふたたびの妊娠。 さまざまな出来事をとおして、 浮かび上がってくる、あたらしい結婚の形。 変化していく、作家のこころ。 毎日、少しずつ読みたくなる、結婚エッセイ集。 装画、みつはしちかこ。 本書には、西日本新聞に…

【読書感想】「旅行者の朝食」

「ツバキ姫」との異名をとる著者(水分なしでもパサパサのサンドイッチをあっという間に食べられるという特技のために)が、古今東西、おもにロシアのヘンテコな食べ物について薀蓄を傾けるグルメ・エッセイ集。「生きるために食べるのではなく、食べるために…

【読書感想】「ザリガニはなぜハサミをふるうのか」

ザリガニは子どもたちの人気者であるが、実験動物として生物学者の間でも人気が高い。ものの気配を感じとって大きなハサミをふり上げる格好は、子どもだけでなく大人にも面白いが、この定型化された振舞いがどうして起こるかは、やっと最近になって明らかに…

【読書感想】「動物の脳採集記―キリンの首をかつぐ話」

第1話 動物の脳の標本に出会うまで 第2話 脳の比較解剖学 第3話 アシカの脳 第4話 キリンの脳 第5話 子カバの脳 第6話 ゾウの脳 第7話 スピッツ「シロ」の脳 第8話 アカウミガメの卵 第9話 イルカの脳 第10話 脳から見た世界Amazon 目次より これまたタイト…

【読書感想】「逃げる百姓、追う大名」

江戸時代初期、よりよい生活を求めて、生まれた村を離れた農民たちがいた。大名たちは大事な年貢を生み出す耕作者をより多く手元に置こうと、他領から来た者は優遇し、去っていった者は他領主と交渉して取り戻すべく躍起になった。藩主と隠居した先代とが藩…

【読書感想】「パプアニューギニアの食生活」

野ブタ、火喰い鳥、魚介類の狩猟と採集。サゴヤシの利用。イモ類の栽培。多様な環境に適応した食体系をもつパプアニューギニアに、近代化の波と共に加工食品が流入してくる。新奇な食物と栄養摂取で、“余裕なき平衡”を保っていた人々の生活、体格、疾病はど…

【読書感想】「魚はエロい」

どうしてこんなにエロいのか? 海のエロしぐさに迫る集団でいちゃいちゃするゴンズイ、まったり求愛するウツボ、 生殖器を「2本」持ち嚙み付き交尾を行うサメ、口の中で子育てをするテンジクダイ、 カワハギのイってしまう産卵、性転換するクマノミ…… こうし…

【読書感想】「お菓子でたどるフランス史」

世界一の国になるには、素敵なお菓子が欠かせない!と考え、その甘い武器を磨いてきた国、フランス。ジャンヌ・ダルクやマリー・アントワネットが食べたのはどんなお菓子? 歴史を変えた伝説のパティシエとは? あの文豪もスイーツ男子だった? お菓子の由来も盛…

【読書感想】「古代中国の刑罰」

洛陽南郊にある後漢時代の墓坑から出土した労役刑徒たちの多数の髑髏、埋葬者の履歴・刑名を刻んだ磚。西安郊外にある前漢景帝の陽陵付近から出土した刑具をつけた白骨遺体。湖北雲夢県睡虎地出土の秦代官吏の遺骨とおびただして竹簡。本書はこれらを地下か…

【読書感想】「ハトはなぜ首を振って歩くのか」

気がつけばハトはいつでもどこでも、首を振って歩いている。あの動きは何なのか。なぜ、一歩に一回なのか。なぜ、ハトは振るのにカモは振らないのか……?冗談のようで奥が深い首振りの謎に徹底的に迫る、世界初の首振り本。おなじみの鳥たちのほか、同じ二足歩…

【読書感想】「うれし、たのし、ウミウシ。」

海の宝石と称され、その華麗な色や形態からダイバーたちに大人気の海洋生物ウミウシ。しかし美しい姿とは裏腹にヒトが想像もつかないような驚くべき繁殖戦略をおこなっている! ウミウシをはじめ、奇想天外なあの手この手を駆使してたくましく生きる海の生き…